2016年9月8日木曜日

ギタヒロと度胸とファーストペンギン

川村真洋の一番の武器は、歌でもダンスでもなく、度胸だと思う。


以前の記事でも書いたことがあるが、私がプリンシパルtroisを観に行った2014年6月5日。
これは、あの日の1幕での話だ。

本編の2幕を演じる16人を選出するためのステージで、ラッキーガール(その役に1人しか立候補者がおらず、2幕進出がほぼ決定のメンバー)だった若月は、タクシーコントを共に演じるためのパートナーを求めていた。
ラッキーガールとは言え、一応コントはやることになっていたのだ。

舞台上のスピーカーから飛ぶ、監督の声。

「若月のタクシーコントのパートナーに立候補する者、挙手」

ちなみに、若月は初日から1幕では負けなしという、圧倒的な結果を残していた。
そんな若月と演技を比べられるのは、誰だって御免だ。
後々の投票での、マイナス要素になりかねない。
ステージに重い空気が流れかけた。

その時。
そんな空気に抗うように、1人のメンバーの手が宙に伸びた。

川村真洋だ。

舞台下手奥。
何が楽しいのか、妙にニコニコとしながらも堂々と右手を挙げていたあの姿を、今でもよく覚えている。

肝心なその後のタクシーコントでは、案の定の展開になった。
若月の至妙な演技の前では、川村の拙さが目立つばかり。
結局、川村は1幕敗退。
無謀とも言える挑戦は実ることなく、残念な結果に終わった。

それでも。
その後もずっと、私はあのシーンを何度となく思い返しては、ニヤけ続けていた。
今でもあの光景を思い浮かべると、胸と目頭がジワーっと熱くなってくる。

(それにしても、今プリンシパルtroisの星取表を確認してみたら、私が観た6月5日よりも前に、若月に3回も挑戦して全敗してるし。
それなのに、あの時、電光石火で手を挙げたのかよ・・・)

ろってぃーは、元々ギターの経験はなかった。
それが、乃木團をきっかけにギターを手にすることになった。
この時も、やはり理屈なき衝動にかられて、挑戦したのだった。
氣志團との対バンライブである極東ロックンロール・ハイスクール。
初めて乃木團が登場したことでもお馴染みのライブだ。
つまり、ギタリスト川村真洋としても、初のステージであった。

映像を確認できる人にはぜひ観返して欲しいが、今のろってぃーと比べると、スキル的には随分と劣る。
それは素人目にも明らかなぐらいだ。

しかしそんな中でも、威風堂々としたステージングには、眼を見張るものがある。
乃木團、本当に素晴らしかった。
中でも齋藤飛鳥さんのドラムにはぶっ飛んだ。うちのドラ息子・叶 亜樹良も袖で被りついていたほど。
彼女、本気で練習したら相当なレベルまで行けるんじゃないかな。
あの極細腕でビスタライト鳴らすとか、ちょっと衝撃的過ぎ。
あと川村真洋さんの度胸もバンドマン向き。 
これは、極東ロックンロール・ハイスクール直後の綾小路翔さんのツイートだ。
翔さんが感銘をうけたのも頷ける。

なぜなら繰り返しになるが、川村真洋が持つ最強の武器こそが「度胸」なのだから。


ところで、「ファーストペンギン」をご存知だろうか。

空を飛べないペンギンは、母ペンギンから餌となる魚を与えてもらって、すくすく育っていく。
そんなペンギンも、いつかは自分で海に飛び込んで、自ら餌を取りに行かなければならない時がやってくる。

しかし、海の中にはシャチやトド、オットセイといった天敵が、手ぐすねを引いて待ち構えている。
捕まったら一巻の終わりだ、みんな行きたくない。
でも、餌は欲しい。
どうしよう?

その時。
群れの中で、真っ先に海に飛び込む勇者が、この「ファーストペンギン」だ。
餌に一番にありつける可能性は高いが、逆に天敵に食われて海を血に染める可能性も最も高い。
若月のタクシーコントに挑んで返り討ちに会ったろってぃーは、まさに後者の見本だろう。

それでも。

生物界とは異なり、人間界のファーストペンギンは気持ちさえ折れなければ、何回でも挑戦できる。
乃木團に飛び込んで巡ってきた、ビッグチャンス。
今回こそは、絶対にゲットできると信じている。
ギタヒロのYouTubeサイト


ろってぃー!
次のステージ、つかむんだぜ!
がんばれ!!

(ツイートして頂けると、嬉しゅうキモチです!)


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